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2006年3月 2日 (木)

vol.2 銭湯の親父は見た!

昨日は40件以上のアクセスをいただきました。読んで下さった皆さんありがとう!
それでは眠りの深い恋人の第2話です。

やつの名前は「睡眠障害のしんちゃん」と言います。ピアノ、トランペット、曲も作っちゃう。作曲はヤマハのポピュラーミュージックコンテストでも入賞したことがあります。そんなしんちゃんのある日。
バイトの休みの日の午後。やつは目を覚まし、アパートに風呂が無いので近所のなじみの銭湯へと出かけました。
時は春。ぽかぽかの陽気。五分咲の桜の公園を通り抜けまだ少し夢心地で歩いていました。
ふらふら、てくてく、カラコロ(これは大好きな下駄の音)。そして銭湯の玄関に到着。
するとガラスの引き戸が動きません。ぼやけた頭とかすんだ目で(何でも目やにでまぶたがくっついあきずらかったようです)。
見ると、引手には太い鉄の鎖が幾重にもかけられ、おまけに大きな南京錠まで。
あれどしたのかな??。がちゃがちゃ。どういうわけか、何を使ったのか?やつは見事に南京錠を外し、鎖も外し、男湯へ。番台には誰もいないのでお金を置き、着ていた服を脱ぎました。


いつも一番にここに来るので、誰もいないことに満足し、前も隠さず洗い場へ。かけ湯をして、いつもの富士山の書いてある湯船へ。今日はちょっとぬるいな?。でもかけ湯が熱かったので気持いい。春はいいねえ。
それから30分後(たぶん)、やつは洗い場のシャワーの修理に入ってきた、水道屋さんに発見されました。
「何かいる!親父さん。」大声で叫んだ水道屋の声に、銭湯の親父さんが見た物は??
空の湯船に全裸で震えながらしゃがんでいるやつの姿でした。「あんた、しんちゃんか?どこから入った。」
今日は定休日で玄関には鎖してあったろ。」問いかけにも寒さのため低体温で紫の唇は釣られたコイのようにぱくぱくするばかり。そうやつは眠ったまま気絶していたのです。
結局、親父さんと水道屋の二人で空の湯船から引き上げられ、親父さんの自宅の風呂で暖めてもらい意識を取り戻しました。見てきたようですがこれは後日親父さんから本人が聞いた話です。
「もうこの家業は40年だが、定休日に侵入して空の湯船で震えてるやつは初めて見た。」あんた大物か馬鹿かわからんとあきれられ、それでも卒業まで一番に行くとコーヒー牛乳を飲ませてくれたそうです。
それにしても南京錠をどうやって鍵を使わずあけたのかなぞのままだったそうな。


次回はvol.3 妖怪骨おんな です。お楽しみにね。私も登場します!

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コメント

ありがとうございます。OSCARさんは美形はお好き?

投稿: maria | 2006年3月 3日 (金) 11時01分

まりあ様 こんにちは。vol.1、2と読ませていただきました。さしずめこの方、“眠れる森の美男”ですね。そして天は二物を与えた方のようですので、まだまだエピソードは数々あるみたいですから、今後もお話楽しみにしてます。

投稿: oscar | 2006年3月 3日 (金) 10時08分

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